これまで述べてきたように、私どもは、主としてまったく異なる株式データに基づいて算出される互いに独立した株式指数3種を併用して個別銘柄の相場の動向を総合的に推測します。しかし、相場の判断に利用するためにそれら3種の指数を調べるのは煩雑な場合があります。
そこで、コンピューター上で各指数の特色を生かしつつ合成することで、「総合株価指数」という新しい株式指数を開発しました。この指数と各銘柄の株価の動きとを併用することで、今後詳しく解説するように個別銘柄の相場の動向がかなり正確に推測でき、かつその際の相場判断の遅れが比較的少なくて済むというメリットがあります。
私どもは、これからは主としてこの総合株価指数を利用して個別銘柄の値動きを調べることにします。
この総合株価指数は、週次の株式データに基づいて算出されるものと日次の株式データに基づいて算出されるものがあります。これからは、前者をMレシオ、後者をMDレシオと呼びます。
通常の相場では週次のMレシオで相場の動向が十分的確に判断できますが、相場の動きが大きくなってくると日次のMDレシオが必要になる場合もあります。 |
一昨年から昨年にかけて人気化した大同特殊鋼株の最近2年あまりの相場について、株価週足チャートとMレシオのチャートを調べ、この指数の意味と利用法を説明いたしましょう。
上図のチャートで下半分が分析データを示すチャートですが、その中で赤い線が週足ベースの総合株価指数Mレシオです。また、同じチャート内のグレーの線は、Mレシオの移動平均線です。 |
今後多数の銘柄の相場について、このMWレシオの利用法を述べる予定ですが、まずMレシオの一般的な特性を簡単に説明しましょう。
- 基本的に100ポイントが相場判断の分かれ目
基本的に、100ポイント以上がその銘柄の株価が上昇基調の領域、100ポイント以下がその銘柄の株価が下落基調の領域に対応します。
- 100ポイントラインを下から超えた場合、上から割った場合
100ポイントラインを下から超えた場合は、その後少なくとも3ヶ月はその銘柄の株価は強含みとなるのが普通です。
逆に、100ポイントラインを上から割った場合は、その後少なくとも3ヶ月はその銘柄の株価は弱含みとなるのが普通です。
- Mレシオとその移動平均線との関係
Mレシオ(上図の赤線)が、100ポイント以上でその移動平均線(上図のグレーの線)を上回った場合は、その後数ヶ月はその銘柄の株価は強含みとなるのが普通です。
MWレシオ(上図の赤線)が、100ポイント以下でその移動平均線(上図のグレーの線)を下回った場合は、その後数ヶ月はその銘柄の株価は弱含みとなるのが普通です。
- 高値圏でのMレシオとその移動平均線との関係
MWレシオの移動平均線が120ポイント以上となるのは、その銘柄の株価がかなり値上がりした場合です。この領域でMWレシオ(上図の赤線)がその移動平均線(上図のグレーの線)を下回った場合は、その後まもなくその銘柄の株価が下落する可能性があります。
そこで、その時点の次の高値圏でその銘柄を売却するようにしてください。具体的には、次の高値で株価の5週移動平均線が下向きになったら売却するのがのがよいでしょう。それができなかった場合には、株価が下落して26週移動平均線を下回ったら売却してください。
- 安値圏でのMWレシオとその移動平均線との関係
Mレシオの移動平均線が80ポイント以下となるのは、その銘柄の株価がかなり値下がりした場合です。この領域でMWレシオ(上図の赤線)がその移動平均線(上図のグレーの線)を上回った場合は、その後まもなくその銘柄の株価が上昇する可能性があります。
そこで、その時点の次の安値圏でその銘柄を買ってください。具体的には、次の安値で株価の5週移動平均線が上向きになったら買うのがのがよいでしょう。それができなかった場合には、株価が上昇して26週移動平均線を上回ったら買ってください。
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上の説明をお読みになってから上記の大同特殊鋼株のチャートを見ると、MWレシオと株価との関係がかなりよく理解できるのではないかと思います。詳しくは、今後多数の銘柄の相場について、Mレシオの利用法を説明していく予定です。
Mレシオのもっとも興味深い特性は、その銘柄の株価が大きく値上がりした場合および大きく値下がりした場合の両方で、その後の株価の方向転換に先立ってその前触れのシグナルを発することが多いという点です。 上記の大同特殊鋼株のチャートをご覧になれば、株価がピークをつける前にMレシオが下落してその移動平均線を割り込んでいるのがお分かりになるでしょう。
この特性をうまく利用すれば、株価の高値圏であらかじめ売却をする準備をしておき、株価がピークから少し下落した時点で売却を実行することも可能になります。
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