前のページで、新日鉄株の長期相場を例にとって、「売買代金倍率」という指数を利用することで相場のエネルギーを的確にとらえられるのを示しました。
このページでは、別の銘柄で売買代金倍率の効果を確認しましょう。まず、食品ポストに属する日清オイリオについて検討します。
日清オイリオは100年近い歴史をもつ食用油製造会社で、堅実経営で定評があります。最新の会社四季報によれば株主資本比率54.4%、一株あたり株主資本601円となっており、財務内容が充実しているのがわかります。
日清オイリオ株の過去10年のチャートを下に示します。
日清オイリオの売り上げの大部分が食用油なので、会社の収益は食用油の製品市況によって大きく左右されます。株式市場で市況産業といわれている銘柄の一つといえましょう。
上記チャートで、日清オイリオの株価が1996年から1998年にかけて急落したのち長期低迷し、2004年以降は急上昇したのが見られますが、1998年から2003年までの株価低迷期では不況により食用油の製品市況が悪かったと思われます。
この株価低迷期では大きな株価の変動がなく小さなうねりが連続しているだけなので、たとえばよく行われている株価13週移動平均線と26週移動平均線とのクロスを利用する方式では常に後手にまわることになり、利益をあげることはできません。短期逆張り的な投資スタンスが必要となるのです。 |
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2004年にいたって、日清オイリオ株の相場は10年に一度の大転機を迎えました。その前後の時期で、売買代金倍率がどう変わったかを左のグラフに示します。
2004年4月までは5%以下の低水準だった売買代金倍率(左図下半分の赤線)が、5月中ごろから急上昇し、10%にのせたのが見られます。
日清オイリオの業績回復をいちはやくキャッチした投資家が大量の買いを入れた結果、日清オイリオの株価は5、6年来の高値に躍りでました。
戻り売りをすべてこなしたことで相場に弾みがついてその後は株価は急騰し、一年半あまりで倍近く値上がりして900円台にのせました。 |
日清オイリオは、資本金163億円で新日鉄の 1/26 ほどの規模ですが、この場合でも、新日鉄株の場合と同じく売買代金倍率が10%を越えた時点から大相場が始まったことになります。
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