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2003年後半の相場

 2003年5月に陽転した日経平均株価の相場は、6月に入ると大商いを伴って急騰し、その後も上昇し続けました。しかし10月末から上昇基調が弱まり、私どもの日経平均株価分析プログラムは短期下落トレンド入りを告げました。
その後しばらくはそれほど安くなることもなくもみあっていましたが、11月末にかけてまた上昇の動きとなり、私どもの日経平均株価分析プログラムは短期上昇トレンド入りを告げました。
この期間で、これまで説明したヘッジつきオプション売りがどのような成果を挙げたかを調べましょう。

  • 日経平均株価急騰時のコール売りの中止
    過去の日経平均株価相場の研究により、次の場合には相場上昇基調が長く続く可能性があるため、コール売りを仕掛けずにしばらく静観します。

  • 日経平均株価が大出来高を伴って上昇し、HL分析平均線が200ポイントを越えたとき

  • その後日経平均株価相場がやや落ち着き、短期HL分析線がゼロ以下になった時期以降に、コール売りを行う場面を探します。
    またプット売りのほうも、短期HL分析線がゼロ以下になるまで持続するのを基本とします。

  • 1004

    ’03年7月限の相場

    • 日経平均株価相場の分析
       6月のはじめには、日経平均株価はこれまでの5、6年間には見られなかったような大出来高を伴って急騰し、HL分析平均線が200ポイント以上になりました。こうなると、数ヶ月は上昇相場が続くことが多いので、その間はコール売りは基本的に行えません。
      そこで、6月限のSQ6月13日の朝寄付きで7月限のプットを売ります。

    • 権利行使価格の決定
      プットの価格は40円以下の範囲で選択します。2003年7月限のプットのどの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、前日2003年6月12日のプット価格引値を調べます。権利行使価格8000円のプットが20円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
      以上の検討により、2003年6月13日の朝寄り付きで、7月限のプット8000円の売りを行います。売値は15円でした。
      またヘッジのために、同時にプット7500円の買いを行います。買値は4円でした。

    • 相場の推移
      その後、日経平均株価は急騰し、7月のSQでは10000円に近くなりました。

    • オプション売りの決済
      結局7月のSQで、7月限プット8000円、プット7500円はともにゼロ円で自動決済されました。従って、2003年8月限のプット売りにより、
          15円−4円=11円
      の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。
    ’03年8月限の相場

    • 日経平均株価相場の分析
       7月限のSQの前後で、HL分析平均線は200ポイント以上、短期HL分析線は400ポイントに達しました。日経平均株価はこれ以上上昇するかもしれませんが、反落する恐れも十分ありそうです。ということで、コール売りもプット売りもしばらく見送りします。
      やがて日経平均株価は反落し、7月17日の引けで短期HL分析線はゼロ以下になりました。この時点ではHL分析平均線がなお200ポイント以上もあったので、コール売りは見送りです。
      7月31日の引けで、短期HL分析線はふたたびゼロ以下になり、下落するHL分析平均線も割り込みました。そこで、翌8月1日の朝寄付きで8月限のコールを売ります。

    • 権利行使価格の決定
      2003年8月限のコールのどの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、前日2003年7月31日のコール価格引値を調べます。権利行使価格10000円のコールが20円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
      以上の検討により、2003年8月1日の朝寄り付きで、8月限のコール10000円の売りを行います。売値は25円でした。
      またヘッジのために、同時にコール10500円の買いを行います。買値は2円でした。

    • 相場の推移
      その後、日経平均株価は下落し、8月のSQでは9300円に近くなりました。

    • オプション売りの決済
      結局8月のSQで、8月限コール10000円、コール10500円はともにゼロ円で自動決済されました。従って、2003年8月限のコール売りにより、
          25円−2円 = 23円
      の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。
    ’03年9月限の相場

    • 日経平均株価相場の分析
       8月12日の引けでHL分析平均線は−100ポイントを割り、それまでの日経平均株価の下げがかなり強烈であったのを反映しています。その翌日8月13日の引けで、短期HL分析線が反発してゼロレベルを超えましたが、これでやっと日経平均株価が上昇に向かう兆しが出ました。そこで、翌8月14日の朝寄付きで9月限のプットを売ります。

    • 権利行使価格の決定
      プットの価格は40円以下の範囲で選択します。2003年9月限のプットのどの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、前日2003年8月13日のプット価格引値を調べます。権利行使価格9000円のプットが30円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
      以上の検討により、2003年8月14日の朝寄り付きで、9月限のプット9000円の売りを行います。売値は30円でした。
      またヘッジのために、同時にプット8500円の買いを行います。買値は6円でした。

    • 相場の推移
      その後、日経平均株価はふたたび急騰し、HL分析平均線は200ポイントを超えました。そこで、以降は細かい点には気を使わず、9月限SQまで放置しました。

    • オプション売りの決済
      従って、2003年9月限のプット売りにより、
          30円−6円=24円
      の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。
    ’03年11月限の相場

    • 日経平均株価相場の分析
       9月限のSQの前後で、HL分析平均線は200ポイント以上、短期HL分析線も200ポイントに達しました。日経平均株価はこれ以上上昇するかもしれませんが、反落する恐れも十分ありそうです。ということで、オプション売りはしばらく見送りします。
      その後、9月22日になって日経平均株価は急落し、短期HL分析線はゼロ以下に低下しました。しかし、この時点の株価はなお48日移動平均線の上にあり、出来高もバブル期以降の最大水準を保っています。従って、ここでコール売りをするのは危険です。
      まもなく日経平均株価は反発し、10月3日の引けで短期HL分析線がゼロレベルを超えてきました。
      この間日経平均株価は48日移動平均線を割ることはなかったので、日経平均株価の上昇基調は継続していると思われます。そこで、翌10月6日の朝寄付きで、11月限プットを売ります。

    • 権利行使価格の決定
      どの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、前日10月3日の11月限プット価格引値を調べます。
      権利行使価格9500円のプットが40円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
      以上の検討により、2003年10月6日の朝寄り付きで11月限のプット9500円の売りを行います。売値は30円でした。
      またヘッジのために、同時にプット9000円の買いを行います。買値は9円でした。

    • 相場の推移
      その後、日経平均株価はしばらく上昇基調で推移しましたが、10月の下旬に急落し、10月23日の引けで短期HL分析線がHL分析平均線を90ポイント以上下回りました。そこで、翌10月24日の朝寄付きで11月限のプット9500円を買い返済しました。買値は30円でした。また、11月限のプット9000円を7円で売り返済しました。

    • オプション売りの決済
      従って、2003年11月のプット売りにより、
          30円−9円−(30−7)円 = −2円
      の売買差損が発生しました(手数料、税金は除く)。
    ’03年12月限の相場

    • 日経平均株価相場の分析
       10月23日の引けで、上記のように分析チャートの上で相場の転機が見つかりました。また株価チャートでも日経平均株価が48日移動平均線をかなり深く割ってきたので、やや微妙になってきました。

      しかしここでは、日経平均株価が前の安値より高い位置にあり、日経平均株価48日移動平均線がなお上昇中であること、出来高もなお非常に大きいことから、11月限のコール売りを見送ることにします。

      その後、日経平均株価はやや戻し、11月はじめには11000円に近くなりました。しかし、このあたりになると、HL分析平均線が下落してゼロを割り込み、短期HL分析線もゼロの近くにあります。
      株価チャートのほうでは、日経平均株価の6日日移動平均線、24日移動平均線、48日移動平均線が皆水平になって重なり合っており、日経平均株価の上昇傾向が頭打ちになったのがわかります。出来高も急減しました。そこで、プット売りもせず、しばらく様子を見ることにしましょう。

      11月11日になって日経平均株価は薄商いの中やや大きく下げて、10月末の安値を割ってきました。分析チャートのほうでは、短期HL分析線が下落してゼロ以下で低下傾向にあるHL分析平均線を割り込んできました。そこで、翌11月12日の朝寄り付きで12月限のコールを売ることにします。

    • 権利行使価格の決定
      2003年12月限コールのどの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、11月11日のコール価格引値を調べます。11500円のものが30円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
      以上の検討により、11月12日の朝寄付きで12月限のコール11500円の売りを行います。売値は30円でした。
      またヘッジのために、同時にコール12000円の買いを行います。買値は10円でした。

    • 日経平均株価相場の推移
      その後、日経平均株価は予想通り急落しました。その後11月の末になって日経平均株価はやや反発し、11月26日の引けで短期HL分析線が−100ポイント以上になりました。

    • オプション売りの決済
      そこで、翌11月27日の朝寄付きで、12月限コール11500円を買い返済しました。買値は5円でした。また12月限コール12000円を1円で売り返済しました。
      従って、2003年12月限のコール売りにより、
           30円−10円−(5−1)円 = 16円
      の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。
    03年12月限の相場 (2)

    • 日経平均株価相場の分析
       11月初からの日経平均株価急落の結果、短期HL分析線が−400ポイントに近くなり、HL分析平均線は−200ポイントを大きく割り込みました。過去の統計によると、これは日経平均株価の上昇基調が終わり、下落基調になった可能性があるのを意味します。

      この状態では、軽々にプット売りを仕掛けることはできません。過去の統計では、このようなHL分析平均線の急落の後しばらくして短期HL分析線が−100ポイントを回復すれば、以降はまた安定した相場展開になることが多いようです。

      11月26日の引けで、短期HL分析線が−100ポイントを超えました。そこで、今度は11月27日の朝寄付きで2003年12月限のプット売りを行います。

    • 権利行使価格の決定
       2003年12月限のプットのどの権利行使価格のものを売るのかを決めるために、前日11月26日のプット価格引値を調べます。
      権利行使価格はプット価格が40円以下の範囲で選択します。権利行使価格9000円のものが15円で引けていたので、これを選択します。

    • オプションの売付け
       以上の検討により、11月27日の朝寄付きで2003年12月限プット9000円の売りを行います。売値は10円でした。
      またヘッジのために、同時にコール8500円の買いを行います。買値は2円でした。

    • 日経平均株価相場の推移
      その後、日経平均株価は予想通り上昇し、12月初めには分析チャートの背景色はピンクになりました。12月限のSQでは、日経平均株価は10000円がらみになりました。

    • オプション売りの決済
      結局2003年12月限のプット売りにより、
           10円−2円 = 8円
      の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。
    この6ヶ月間の利益合計

     上記のように、この6ヶ月間に6回のオプション売りを仕掛けることになります。各回のオプション売りの売買差益(手数料、税金は考慮しない)、それらの合計(手数料、税金は考慮しない)は次の通りです。

    SQ売りの時期 売りの種類 売買差益
     2003年 7月限 プット  11円
     2003年 8月限 コール  23円
     2003年 9月限 プット 24円
     2003年11月限 プット −2円
     2003年12月限 コール 16円
     2003年12月限(2) プット 8円
    売買差益合計   80円

     この表右端の利益の欄から、6回のオプション売りのうち5回で売買差益が得られているのが見られます。残りの1回では、僅かな損失が発生しました。今回は高値圏のもみ合いが長かったので、オプション売りを仕掛けてもすぐ買い戻すという場合が多かったためです。
    また本方式では、相場急落による大損害を避けるために、プット売りは慎重な仕掛けを行います。そのため上昇相場ではオプション売りの利益率が下がる傾向があります。
    これらがたたり、この6ヶ月間の売買差益の合計は80円に留まりました(手数料、税金は考慮しない)。

    仮に、オプションを1枚売るのに40万円の証拠金が必要であったとすると、その40万円の元金で、6ヶ月間に8万円の売買差益(手数料、税金は考慮しない)を挙げたということになります。年間に換算すると40パーセントの利益率となり、悪い成績ではありません。
    前ページの2003年前半の売買差益179円と合算すると、2003年中の利益は259円となり、年間利益率は約65パーセントとなります。かなりしっかりしたヘッジを併用して安定した成績を得ていることを考慮すれば、相当な好成績といえましょう。

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