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順張り投資

 これまで、私どもは、株式投資およびオプション投資に関するさまざまな手法を開発し、それらのパフォーマンスをコンピューターシミュレーションで検証してきました。これらの手法は基本的に、投資に関する次の経験則にしたがって開発したものです。
  • 相場が上昇基調にある場合
     相場(オプションの場合には元資産相場)が順調な上昇基調にある場合には、その途中で下落する局面があっても、その下落幅は概して小さく、また下落する日数は比較的短い場合が多い。その後はまた上昇基調に戻り、高値を更新する可能性も大きい。

  • そこで、相場が順調な上昇基調にある場合には、その間の下落過程で買いを行う(押目買い)と、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • オプションの場合には、この期間では、コールの買いあるいはプットの売りを行うと、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • 相場が下落基調にある場合
     相場(オプションの場合には元資産相場)が順調な下落基調にある場合には、その途中で上昇する局面があっても、その上昇幅は概して小さく、また上昇する日数は比較的短い場合が多い。その後はまた下落基調に戻り、安値を更新する可能性も大きい。

  • そこで、相場が順調な下落基調にある場合には、その間の上昇過程で売りを行う(戻り売り)と、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • オプションの場合には、この期間では、プットの買いあるいはコールの売りを行うと、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。
このような投資方法は、相場の中期トレンドに逆らわないという意味で、通常「順張り」と呼ばれます(この呼び方には、若干の異論がある方もおられると思いますが、本研究会ではこの呼び方を採用します)。
「順張り」では、相場の中期トレンドに逆らわないので、仮に相場トレンドの読みが誤った場合でも大きな損を出す恐れが少ないとされます。

逆張り投資

 相場は、一般的に、上昇時にも下落時にも行過ぎるものです。そこで、相場が行過ぎたと判断されたとき、相場が反対方向に動いて収束するであろうと考えて投資する方法もあります。
  • 相場が上昇基調にある場合
     相場(オプションの場合には元資産相場)が急激に上昇し、その上昇期間がかなり長くなった場合には、短期的に反落する可能性が大きい。

  • そこで、相場の急激な上昇のピークと思われる時点で売りを行う(吹値売り)と、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • オプションの場合には、この時点では、コールの売りあるいはプットの買いを行うと、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • 相場が下落基調にある場合
     相場(オプションの場合には元資産相場)が急激に下落し、その下落期間がかなり長くなった場合には、短期的に反騰する可能性が大きい。

  • そこで、相場の急激な下落の底と思われる時点で買いを行う(突込み買い)と、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。

  • オプションの場合には、この期間では、プットの売りあるいはコールの買いを行うと、比較的短期間に利益があげられる可能性が大きい。
このような投資方法は、相場が短期的に急激に動いたとき、その動きに逆らう方向に投資するという意味で、通常「逆張り」と呼ばれます(この呼び方には、若干の異論がある方もおられると思いますが、本研究会ではこの呼び方を採用します)。
「逆張り」では、相場が大きく動いた場合の反動を利用するので、短期間に大きな利益が得られる可能性があります。

順張り投資の実例

 まず、2001年11月から2002年7月までの期間の短期HL分析線のチャートを、その間の日経平均株価のチャートとともにお見せします。
このチャートで、背景色がピンクの部分は私どもの中期トレンド抽出プログラムが「相場が上昇基調」と判断した期間です。また背景色が薄青の部分は私どもの中期トレンド抽出プログラムが「相場が下落基調」と判断した期間です。

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上図のチャートについて、順張り投資の仕方を説明いたします。
  • 2002年1月半ば
    チャートの背景色がピンクから薄青に変化しました。そこで、それまでの上昇基調が下落基調に変化したとみなし、順張り投資の方針に従って売りを行います。
    オプションの場合には、プットの買いあるいはコールの売りを行います。

  • 2002年2月末
    チャートの背景色が薄青からピンクに変化しました。そこで、それまでの下落基調が上昇基調に変化したとみなし、順張り投資の方針に従って買いを行います。
    オプションの場合には、プットの売りあるいはコールの買いを行います。

  • 2002年5月末
    チャートの背景色がピンクから薄青に変化しました。そこで、それまでの上昇基調が下落基調に変化したとみなし、順張り投資の方針に従って売りを行います。
    オプションの場合には、プットの買いあるいはコールの売りを行います。

  • 押目買い
    上図2001年11月〜2002年1月の中勢上昇基調領域(ピンクの部分)では、私どもの短期HL分析線は、2001年11月中ごろ、2001年12月末に−100ポイント以下でV字反転をしています。これらが、日経平均株価の順張り投資で「押し目買い」をするべき時期です。
    オプションの場合には、プットの売りあるいはコールの買いを行います。

  • 戻り売り
    上図2002年1月〜2002年2月末の中勢下落基調領域(薄青の部分)では、私どもの短期HL分析線は、日経平均株価の順張り投資で「戻り売り」をするべき場所を検出していません。
    もしそれらが検出されたら、オプションの場合には、プットの買いあるいはコールの売りを行います。
これらの順張り投資による手法が、全体としてはかなりの成果を挙げるのは、このウェブの他のページで解説してきたとおりです。

逆張り投資の実例

 次にやはり上図のチャートについて、逆張り投資の例を説明します。
  • 2002年2月初め
    チャートの背景色が薄青の下落基調領域ですが、相場は急激に下げすぎたと判断し、戻りを期待して買いを行います。
    オプションの場合には、プットの売りあるいはコールの買いを行います。

  • 2002年3月初め
    チャートの背景色がピンクの上昇基調領域ですが、相場は急激に上げすぎたと判断し、反動安を期待して売りを行います。
    オプションの場合には、プットの買いあるいはコールの売りを行います。

  • 2002年6月末
    チャートの背景色が薄青の下落基調領域ですが、相場は急激に下げすぎたと判断し、戻りを期待して買いを行います。
    オプションの場合には、プットの売りあるいはコールの買いを行います。

このように列挙すると、いかにもこの逆張り投資が大変パフォーマンスのよい投資法であるように見えますが、実は話はそう簡単ではありません。その理由は次の通りです。
  • 相場の天底がわからない
    相場は上げ始めて勢いがつくと、予想を超えた長期間の上げとなり、上げ幅も非常に大きくなることがあります。下げる場合も同じで、思いがけない安値をつけることがあります。また目先の天底でも、天底に至る間に細かい上下動がある場合が多く、それらをふるい落として天底を見極めるのは、大変困難です。

  • 順張りの場合の「押目買い」、「戻り売り」は、ある方向に動いている相場が逆行する期間が一般に短いことから、比較的容易に行えます。逆張りの天底の判断は、それとは比べられないくらい難しいものです。

  • 天底判断の基準
    天底が見当がつかないのでは、逆張り投資は行えません。そこで、たとえば、最近数年の目先の天底における各種株式指標を調べ、なんらかの天底判断の基準を作成したとします。
    もし、この基準が甘いと、ときどきそれを突破する相場が発生しますが、その場合にはやむを得ず反対売買で損切りをします。その場合には、かなりの損失が発生することになります。

  • 逆に、天底判断の基準が厳しすぎると、今度はその基準に達することが滅多にないということになり、逆張り投資を仕掛けるチャンスがなくなります。

逆張り投資は可能か

 それでは、この「逆張り投資」というのは、いったい利殖のための投資として可能性があるのでしょうか。現時点では、私どもは次のように考えています。
  • 相場の大天井、大底の場合
    何年かに一度の相場の大天井、大底を見つけ、そこで逆張り投資を行うことは可能です。現在、私どもの中勢トレンド分析プログラムには、このような相場の大天井、大底を見つけるルーティンが組み込んであります。過去10年間のシミュレーションでは、このルーティンにより3回ほどの大底が見つかっています。

  • 一般的な投資法としては
    しかし、そのような相場の大天井、大底は、滅多に現れませんから、それを期待して投資を行うわけにはいきません。毎月行うような一般投資家の利殖法としては、逆張り投資はあまり向いていないと思われます。
    特に、限月の制限のあるオプション投資には、適していないといえましょう。
このように苦労して逆張り投資を行わなくても、このウェブで解説しているように、順張りで株式投資でもオプション投資でも十分利益があげられるのです。


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