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オプション買いの戦略

 まず、オプションの買いで利益をあげるための、基本的な条件について検討しましょう。
  • 先に説明したように、オプションの買いで大きく利益をあげるには、アウトオブマネーの状態(ある権利行使価格より株価が「外側」ある状態)で買いを行い、なるべく早期に株価が「内側」に動いてインザマネーの状態になることを期待する、ということになります。

  • 例をあげると、現在日経平均株価が8700円であり、日経平均相場が上昇基調でやがて9000円を超える可能性があると判断した場合、コール9000円を買います。逆に日経平均相場が下落基調でやがて8500円を割る可能性があると判断した場合、プット8500円を買います。

  • いずれの場合も、オプションの買いはなるべく近い将来に日経平均株価が急に大きく動くことを期待して仕掛けます。日経平均株価が持ち合っていると、オプションの時間的価値が減少し、オプションの買いで利益をあげられるチャンスは少なくなります。

  • 以上から、オプションの買いで利益をあげるには

    @近い将来に日経平均株価の動く方向が、かなりの確率で予測できる。
    Aしかも、その方向に一ヶ月以内にかなりのスピードで動くのが期待できる。

    という二つの条件が満たされる必要がある、というのがわかります。
株式投資の経験がある方なら、日経平均株価の動く方向を安定して捉えるのが難しいのをご存知でしょう。それに加えて、一ヶ月以内に大きくその方向に動くという条件を満たさなければならないのです。

買いを長期持続した場合

 上に説明したことを実感していただくために、先にオプション売りで行った方式をそのまま裏返してオプション買いに適用してみましょう。
  • 日経平均株価の動く方向は、先に説明した私どもが開発した方式で判断することにします。この方式で、相場が上昇基調と判断された場合にはコールを買い、相場が下落基調と判断された場合にはプットを買います。

  • オプションの買いを行うのは、先にオプション売りで行った方式と同じく、前限月のSQの朝寄り付きとします。普通、その月の第2金曜日の朝寄り付きになります。そして、日経平均株価のトレンドの変化がなければ、そのまま買いを持続し、一ヵ月後に翌月のSQで決済します。

  • もし、その月の途中で日経平均株価のトレンドの変化が検出されたら、現在のオプションの買いを売り決済し、改めて逆のポジションのオプションを買います(たとえば、これまでコールを買ってきたなら、それを売り決済し、今度は改めてプットを買う)。

  • オプションの買いは、アウトオブマネーぎりぎりの位置で仕掛け、なるべく早期に株価が「内側」に動いてインザマネーの状態になることを期待する。
こういう方法で、昨2002年の1月限から12月限までの期間でオプション買いを行って見ましょう。それに先立って、その間の日経平均株価のチャートをお見せします。

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上記の方法で、昨2002年の1月限から12月限までの各限月でオプション買いを行った結果を、下の表に示します。

オプション買い成果#1

長期持続する方式の検証

 上に説明した売買結果について、説明します。
  • 表の一番上は、2002年1月限のオプション買いです。
    前月からの日経平均株価の動きから相場は上昇基調と考え、前限月SQの朝寄り付きでコール10500円を買いました。買値は310円でした。
    その月は、日経平均株価のトレンド変化が検出されなかったのでそのまま持続し、当限月SQで自動決済しました。当限月SQは10565円でしたから、コール10500円は65円で決済されました。

    従ってコール10500円を310円で買い、65円で売ったことになり、2002年1月限の売買差益は245円のマイナスとなりました(手数料、税金などは含めず)。

  • 次に2002年7月限について調べましょう。
    前月からの日経平均株価の動きから相場は下落基調と考え、前限月SQの朝寄り付きでプット11000円を買いました。買値は255円でした。その後日経平均株価は期待のように下落していったので、そのまま持続し、結局当限月SQで自動決済しました。
    当限月SQが10682円と低かったため、プット11000円は322円で自動決済されました。

    従ってプット11000円を255円で買い、322円で売ったことになり、2002年7月限の売買差益は67円のプラスとなりました(手数料、税金などは含めず)。

  • 月の途中で日経平均株価のトレンドの変化が検出された場合の例として、2002年2月限について調べましょう。
    この月は、前月からの日経平均株価の動きから相場は上昇基調と考え、前限月SQの朝寄り付きでコール11000円を買いました。買値は160円でした。
    ところが1月17日に日経平均株価の陰転が検出されたので、やむを得ずコール11000円を売り決済しました。売値は僅か50円に下がっていましたので、結局コール11000円を160円で買って50円で売ったことになり、110円の損が出ました。

    ここで改めて、今度はプット10000円を買いました。買値は230円でした。
    その後はそのまま持続し、当限月SQで自動決済しました。当限月SQは9615円でしたから、プット10000円は385円で決済されました。

    従ってプット10000円を230円で買い、385円で売ったことになり、売買差益は155円のプラスとなりました。上記コール11000円の110円の損と合算すると、2002年2月限は結局45円のプラスとなりました(手数料、税金などは含めず)。
このようにして、昨2002年の1月限から12月限までの各限月でオプション買いを行った結果、上表の右端の「利益」欄の合計にあるように、累計で134円の利益(手数料、税金などは含めず)が得られました。実は私はこの集計をおこなう前は、このような方法では年間利益はマイナスになると思っていたので、少々意外でした。

今回は、3月限の日経平均株価相場急騰時にコール買いであげた利益708円がものをいったようです。このように、日経平均株価相場が大きく動いたときにうまくのることができれば、オプション買いは短期間のうちにかなりの利益をあげられる可能性があります。

その反面、今回の検証期間でも12ヶ月のうち5ヶ月で月間損益がマイナスとなっています。やはりオプションの売りに比べて、投資成果の安定性の点ではとても及びません。何ヶ月も月間損益がマイナスの月が続くと、がっくりときて、以降オプション買いを行う元気がなくなる場面もありそうです。

とはいえ、このオプション買いによるこの1年間の利益は決して少なくありません。各限月でオプションを一枚買ったとすると、オプションの買い資金は、4月限の33万5000円が最大です。その資金で年間13万4000円の利益(手数料、税金などは含めず)をあげることができたのです。
今回のオプション買いのシミュレーションをもとに、さらに優れた投資方法を研究していきましょう。

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