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| 平均株価研究会 | 20円のオプションを売る |
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毎月のSQ(特別清算)の前1週間ころになると、日経平均株価の時価から離れた権利行使価格のオプション(アウトオブマネーという)は権利行使できる可能性が低いので、プレミアム(価格)が非常に小さくなります。 たとえば、権利行使価格が日経平均株価の時価から500円ほど離れたオプションのプレミアムは、通常20円前後になるのが普通です。 その月のSQまでの間に日経平均株価が大きく変動しなければ、このプレミアムはSQが近づくにつれさらに小さくなり、SQの朝にはゼロ円となって自動決済されます。従って、毎月のSQ(特別清算)の前1週間ころに20円前後のアウトオブマネーのオプションを売っておけば、わずか1週間で20円前後の値下がり益を手に入れることができることになります。 |
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オプションの売りを行うには、証券会社に売り金額に見合った担保(現金あるいは株式など有価証券)を預ける必要があります。担保の額は証券会社によって異なりますが、最近では一般にかなり低くなっており、上記のようなオプション売りを行うにはオプション1枚あたり50万円と見れば十分でしょう。 従って、上記の20円オプション売りが成功すれば、1週間で50万円の元手で2万円(税金、手数料は考慮せず)の利益が得られます。月利4パーセント、年利48パーセント(いずれも税金、手数料は考慮せず)という大変有利な投資になります。 |
この方式では、非常に簡単に高い投資成績が上げられるように見えるので、実際に毎月実行している投資家もかなりあるとのことです。 しかし、実はこの方式には大変大きなリスクがあります。この方式は、「その月のSQまでの間に日経平均株価が大きく変動しなければ」という前提に基づいています。 具体的には、毎月のSQの前1週間ころで20円前後というプレミアムは、権利行使価格が日経平均株価の時価から約500円ほどアウト側(コールの場合は日経平均株価の時価より権利行使価格が高い、プットの場合は日経平均株価の時価より権利行使価格が低い)にある状態です。 従って、その月のSQまでの間に日経平均株価が500円以上変動することがなければ、20円前後のプレミアムが得られます。日経平均株価が時価から500円以上変動すると、そのプレミアムは得られません。 |
問題は、日経平均株価が時価から500円以上変動すると、そのプレミアムが得られないだけではなく、実は巨大な損失が発生する恐れがあることです。 日経平均株価がオプションの権利行使価格を超える(コールの場合は日経平均株価が権利行使価格より高くなる、プットの場合は日経平均株価が権利行使価格より低くなる)と、オプションの価格は日経平均株価に連動する(インザマネー)状態となり、大きく値上がりします。従ってオプションの売りでは、大きな損が発生します。 その月のSQまでの間に暴落が起こったりすると、一日で致命的な打撃を受けることにもなりかねません。毎月20円ずつ数年にわたって積み上げてきた利益を、一日で吐き出すこともあり得ます。 |
そのような1年に1、2度、あるいは数年に一度の巨額の損失をある程度ヘッジするには、別ページで解説した「バーティカルスプレッド」を行うほかありません。しかし、これもヘッジの効果は限定的であり、たとえば500円以下の損失に対してはほとんどヘッジ効果がない場合があります。 また、ヘッジを行った結果、どの月についても値下がり益が4割ほど少なくなってしまうという欠点があります。20円オプション売りの場合には、もともと少ない値下がり益がさらに減少してしまいます。 |
実際の運用に当たっては、もう一つ注意すべき問題があります。それは、前のページで解説したSQ時の日経平均株価の価格変動の影響です。 日経平均株価の通常の価格変動とこのSQ時の価格変動が重なって、SQ前の1週間で500円以上の価格変動となることがかなりあります。こうなると20円オプション売りは大誤算となり、20円の利益を取るつもりが100円以上の損になることもあります。 |
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ここでは2004年5月限でのオプション相場を例に取り、上に説明したさまざまな問題点を解説しましょう。 下図のチャートの上半分は2004年5月までの期間の日経平均株価、下半分はその間の短期HL分析線のチャートです。 このチャートで、背景色がピンクの部分は私どもの中期トレンド抽出プログラムが「相場が上昇基調」と判断した期間です。また、チャートの背景色が薄青の部分は私どもの中期トレンド抽出プログラムが「相場が下落基調」と判断した期間です。 |
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2004年の4月中は、日経平均相場は中期的には安定した上昇基調にあるように見え、大きな価格変動はなさそうに思われました。そこで、2004年5月限(SQは5月14日)の前1週間にあたる5月6日の引けで、20円オプション売りが可能かどうかを検討します。
5月6日の引けで、日経平均株価は11571円でした(前日比−191円)。この時点ではコール12000円が15円、プット11000円が20円でした。 今後の日経平均株価が上昇すると思うならプットを売り、下落すると思うならコールを売るのが正解です。しかし、SQまで1週間の日経平均株価の動きを予測するのは困難です。従ってここは、コール12000円とプット11000円を同時に売ることにします。5月7日の寄り付きで、コール12000円は10円、プット11000円は25円でした。 日経平均株価が大きく変動したときの損失をある程度ヘッジするため、上記のオプション売りと同時にコール12500円とプット10500円の買いを行います。値段はそれぞれ1円、3円でした。 その後日経平均株価は下落し、5月10日には555円安と急落しました。この日の引けで、私どもの日経平均株価トレンド分析プログラムは相場の陰転を検出し、チャートの背景色がピンクから薄青に変化しました。 そこでやむを得ず、翌5月11日の朝寄り付きでプット11000円の売りを買い返済します。値段は260円でした。また、プット10500円の売り返済価格は40円でした。 なおコール売りのほうは、買戻しをせずにそのままSQで自動決済します。 結局今回のプット売りにより、 (25−3)−(260−40)=−188円 の損失が発生しました。コール売りのほうでは利益がでましたが、それは僅かなので、とてもこの大きな損失をうめることはできません。プット売り、コール売りをあわせて30円あまりの利益をもくろんだのが、実際には188円の損となってしまったわけで、これを埋めるには6ヶ月ぐらいかかりそうです。 |
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それでは、オプション売りで安定して利益をあげるにはどうしたらよいでしょうか。私どもは、これまで他のページで私どもが有利と考えるオプション売りの方法を解説し、その成績を公開してきました。その要点を改めて下に示しますので、上記「20円オプション売り」と比較していただきたいと思います。
なるべくオプションのプレミアムが大きい時点で、売りを仕掛ける。たとえばSQの朝寄り付きに売りを行い、その後なるべく長期に売りを持続してタイムディケイによる値下がり益を稼ぐようにする。 そのためには、日経平均相場の展望はなるべく大つかみにし、短期の価格変動は無視して売り買いの回数を少なくする。たとえばSQの朝寄り付きに売りを行い、その後なるべく長期に売りを持続してタイムディケイによる値下がり益を稼ぐようにする。 オプション売りの決済は、なるべくSQまで行わず、SQで自動決済するようにする。これにより売りの決済の手数料がなくて済む。 コンピュータシミュレーションの結果、SQの前日引けの時点で40〜80円の範囲で選択するとよい結果が得られた。 |
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