平均株価研究会 急落時の突込み買い メニューに戻る

株式相場の現状

 日経平均株価は、2007年7月に18297円の高値をつけてから下落に転じ、2008年3月17日現在の引値価格11787円まで約半年あまりの間に35パーセント以上の大幅安になりました。これだけ下げても、日経平均株価はまだ底値のめどが見えない状態です。

このような長期下落局面では、数日にわたって大幅安が続くことが何回かあるものです。そしてその後、大幅安の反動で、今度は10日ほどもの間、相場が急反騰するというのもよく見られます。
従って、長期下落局面で特に大幅安になったとき思い切って買いに出れば、その後短期間のうちにかなりの値上がり益が得られる可能性もあります。

今回は、2000年以降8年間の日経平均株価相場を対象として、このような長期下落局面での「突込み買い」が可能かどうかをコンピューターシミュレーションで検討しました。このコンピューターシミュレーションを行う際のツールとしては、私どもが開発した平均株価相場の短期分析に適した株価指標であるSレシオを主として利用しました。

Sレシオの利用

 高値圏にあった日経平均株価が下落相場に転換するのは、たいていの場合は暴落が契機になります。今回の日経平均株価相場の前の相場では、2000年4月に起こった大暴落が下落相場の始まりになりました。
2000年4月中旬に20833円の高値をつけた後大暴落し、わずか一ヵ月後に15870円まで約24パーセントも下落しました。

下図のチャートの上半分は、その前後8ヶ月の日経平均株価とその移動平均線です。下半分は分析チャートで、私どもが開発してこのウェブの中でも方々で利用している「Sレシオ」という株式指数と移動平均線を示します。

株価チャートから、4月中旬の暴落発生後、株価とその移動平均線が急下降したのが見られます。一方分析チャートでは、Sレシオがまず急激に下落し、それを追うようにSレシオ移動平均線が下落しているのがわかります。

暴落発生後の急落の途中で、日経平均株価が何回か小反発を見せています。Sレシオは、日経平均株価の短期変動を捉える目的で開発した株式指数なので、上記小反発に対応して下図の分析チャートにあるようにうねりを示しています。従って、Sレシオの動きをそのまま利用しても、日経平均株価の目先の底値を知ることはできません。
 
日経平均株価 1004_000622
 上のチャートで4月中旬以降の部分を見るとわかるように、日経平均株価が下落基調に転換すると下落する期間がかなり長くなるものです。その間に、Sレシオ移動平均線が下落に転じ、さらにSレシオ移動平均の値が100ポイントを割り込んで次第に50ポイントに向かって下落するのが普通です。

日経平均株価の下落局面で目先の底に到達して短期的に反発できる状態になるのは、上記のようにSレシオ移動平均の値が50ポイントの近くにまで下落した時期に、日経平均株価がさらに数日間急落してSレシオが50ポイントを大きく割り込んだときなのです。
上に示した分析チャートでは、5月月末の日経平均株価が瞬間的に16000円を割り込んだ時期がこの状態にあたります。

急落時の突込み買い相場

 それでは、2000年以降8年間の日経平均株価相場を対象として、実際に「突込み買い」を行うにはどうしたよいかを調べましょう。上記のように、Sレシオとその移動平均線がともに大きく下落した時点を探ることになりますが、ここでは簡単のためにSレシオの値とその移動平均値との平均を利用することにします。

まず、上記2000年4月に起こった大暴落後の5月月末のこれらの値を下の表に示します。

年月日 日経平均引値 Sレシオの値 同左移動平均値 それらの平均値
2000/05/22 16386 46.2 68.0 57.1
2000/05/23 16319 39.3 65.0 52.2
2000/05/24 16044 33.8 61.9 47.9

上表から、目先の底値圏では、Sレシオの値は40ポイント以下、Sレシオの移動平均値は70ポイント以下、そしてそれらの平均値は55ポイント以下になっているのが見られます。

2008年1月の暴落

 次に、最近の相場の例として、今回の2008年1月の暴落後の相場について検討しましょう。この下落局面では、下落期間がそれほど長くなかったのでSレシオの移動平均値はそれほど低下しませんでしたが、最後の数日で日経平均株価が急落したのでSレシオの値が50ポイントを大きく割り込みました。

  日経平均株価 1004_080314
1月下旬に日経平均株価が急落した日前後のSレシオの値、Sレシオの移動平均値を下の表に示します。

年月日 日経平均引値 Sレシオの値 同左移動平均値 それらの平均値
2008/01/21 13326 34.5 82.8 58.7
2008/01/22 12573 25.7 80.6 53.2

上表から、目先の底値圏では、Sレシオの値は30ポイント以下、Sレシオの移動平均値は80ポイントがらみ、そしてそれらの平均値は55ポイント以下になっているのが見られます。

2000年以降の実績

 2000年以降8年間の日経平均株価相場で、上記のように下落局面で急落してSレシオとその移動平均値の平均値が56ポイント以下になったのは、次の5回です。

年月日 日経平均引値 Sレシオの値 同左移動平均値 それらの平均値
2000/05/23 16319 39.3 65.0 52.2
2001/09/12 9610 31.0 69.0 50.0
2006/06/15 14471 41.6 65.0 53.3
2007/08/20 15732 34.1 77.7 55.9
2008/01/22 12573 25.7 80.6 53.2

今後別ページで詳しく報告しますが、このようにして検出された急落ポイントの翌朝寄り付きで日経平均株価を買えば、2ヶ月以内に少なくとも5パーセントの値上がり益が得られています。

もちろん5パーセント以上値上がりする場合もありますが、しょせん日経平均株価の下落基調でのあや戻しを利用する買いですから、若干利益が得られれば幸いと考えて利食うべきでしょう。

上表から、このような買場は2000年以降8年間の日経平均株価相場でわずか5回しかなかったのがわかります。日経平均株価の下落基調でのあや戻しを利用する買いというのは、非常にチャンスが少ないという点を認識するべきです。

さて、現在急落中の2008年3月17日の状況について検討しましょう。上掲の2008年のチャートからわかるように、分析チャートでSレシオは50ポイントを大きく割り込んできましたが、本格的な下落が始まってから日数が少ないのでSレシオ移動平均線はまだ90ポイント以上の高い位置にあります。
今後、Sレシオはなおしばらく50ポイント以下の低水準を上下し、その間にSレシオ移動平均線が次第に低下して50ポイントに近づく展開が予想されます。

今後のアメリカ株、中国株など外部要因次第ですが、これまで説明した日経平均株価の急落ポイントが検出されるのは早くてもこれから一週間くらい後のことになりそうです。

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