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2002年前半の相場

 2001年の年末にかけて堅調に推移した日経平均株価の相場でしたが、2002年1月に入ると、私どもの日経平均株価分析プログラムは下図のように相場の陰転を検出しました。ところがその陰転検出後、相場はまた上昇し、2月の末にはまた相場の陽転となりました。しかしその陽転もまた長く続かず、5月の末にはまた相場の陰転が検出されました。

このように、短い間に相場のトレンドが何回も変ると、そのたびに売買のポジションを組み替えることになり、売買のロスが大きくなります。この期間で、先に説明したETF現物とプット買いの組み合わせがどのような成果を挙げたかを調べましょう。

ただしETFはつい最近から上場されたものですので、この時期の分析を行うにはデータが足りません。そこで、とりあえずこの時期の日経平均株価のデータをETFの代わりに利用してシミュレーションを行います。

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コール売りとプット買い

 先にETF現物とコール売りとを組み合わせることで、日経平均株価相場が下落したときの損をカバーする方式を解説しました。それと今回の方式がどう違うのかを説明しましょう。
  • プット買いでは損失が限定される
     オプションの買いでは、オプションの時間的価値の減少に逆らう形で投資を行うため成功の確率がオプションの売りより低くなりますが、そのかわり投資金額以上の損が発生することはありません。
    従って、オプション売りの場合のようにバーティカルスプレッドなどでヘッジを行う必要はありません。オプションの買いだけを単独で行っても、それほど大きなリスクはないのです。

  • プット買いを行う時期
     上図のチャートで背景色が薄青の部分が、私どもの日経平均株価分析プログラムが相場の下降領域と判断した範囲であり、コール売りを組み合わせる場合にはこの部分でコール売りを行うことになります。

    オプション買いの場合には、上記のようにヘッジを特に必要としませんので、その意味では相場の下降領域、上昇領域にかかわらずいつでも行うことができます。しかし、今回は相場の下降領域でのETF現物の損失をカバーするのが目的ですので、その部分でプット買いを併用することになります。

  • プット買いは下落相場の一時的戻りで
     オプションの買いは、オプションプレミアムが下がったときに仕掛け、できるだけ短期で利食うのが原則です。長期に保有していると、オプションの時間的価値の減少により利益があげられる確率が小さくなります。
    プット買いの場合には、上図のチャートで背景色が薄青の部分で、日経平均株価が一時的に戻って高くなった時をねらって仕掛けます。

  • プット買いの手じまい
     上記のように、オプションの買いはできるだけ短期で手じまう必要があります。
    プット買いが利が乗っていてある目標に達しているときは直ちに売り返済します。
    その目標に達しないでいる場合には、買いを行ってからの日数で利益の水準にかかわらず売り返済します。
    プット買いが損になり、その損が少ない場合にはやはり上記のように買いを行ってからの日数を決めておきその日に機械的に売り返済します。
    プット買いで大きな損が発生し、その損があるレベルに達した場合には、機械的にロスカットを行って売り返済します。

短期HL分析線

 このプット買いを行うためには、オプション買いのページで解説した「短期HL分析線」を利用します。
上図の株価チャートと同じ2002年前半の短期HL分析線のチャートを、その間の日経平均株価のチャートとともに下に示します。

短期指数

 上図のチャートで、相場が陰転した(背景色がピンクから薄青になった)場合、プット買いを行います。
また背景色が薄青の領域で、短期HL分析線が100ポイント以上の位置から50ポイント以上下落した場合にもプット買いを行います。
短期HL分析線の使い方の詳細は、前記オプション買いのページをご覧ください。

2002年2月限の相場(2)

  • 日経平均株価相場の分析
    2002年1月22日の引けで日経平均株価トレンドが陰転したので、翌23日にプット買いを行います。

  • 権利行使価格の決定
    1月22日の引けで陰転が検出されましたが、その時点の日経平均株価の引値が10100円近くでしたので、日経平均株価の10000円割れを期待し、プット10000円を買います。
    1月22日の引けで、2002年2月限のプット10000円は260円でした。

  • プットの買い付け
    以上の検討により、2002年1月23日の朝寄り付きで、2月限のプット10000円の買いを行います。買値は245円でした。

  • 相場の推移
    その後日経平均株価は若干の上下動がありましたが、10000円の近くで推移していました。プット10000円を買ってから8日目の2月1日に日経平均株価は大きく下落し、プット買いは利が乗りました。

  • プット買いの決済
    2002年2月4日には、2月限プット100000円の価格はザラ場で400円をつけ、買値245円の5割アップ以上となりました。また引値も355円と買値245円の3割アップ以上となりました。そこで2月限プット100000円の買いを翌2月5日の寄り付きで売り返済しました。売値は470円でした。

    従って2002年2月限のプット買いにより
        470円−245円=225円
    の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。

  • 日経平均株価の変動幅
    コール11000円の売りを行った1月23日の朝寄り付きの日経平均株価は、10063円でした。プットを売り決済した2月5日朝寄り付きの日経平均株価は9577円でしたから、この間486円の値下がりとなりました。150口では72900円となります。

    それに対し、プット買いによる値上がり幅は上記のように225円ですので、値下がり益としてはその1000倍で225000円となります。
    プット買いによる値上がり益によって、ETF現物の下落分が十分にカバーされたのがわかります。

2002年6月限の相場(2)

  • 日経平均株価相場の分析
    6月17日の引けで日経平均株価トレンドが陰転したので、プット買いを行います。

  • 権利行使価格の決定
    6月17日の引けで陰転が検出されましたが、その時点の日経平均株価の引値が10664円でしたので、日経平均株価の10500円割れを期待し、プット10500円を買います。
    6月17日の引けで、2002年7月限のプット10500円は230円でした。

  • プットの買い付け
    以上の検討により、2002年6月18日の朝寄り付きで、7月限のプット10500円の買いを行います。買値は160円でした。

  • 日経平均株価相場の推移
    上記のプット買いを行った時点での日経平均株価は、10799円でした。その後、日経平均株価は急落し、一時は10000円の近くになりました。

  • プット買いの決済
    それにつれ、7月限のプット10500円は急上昇し、翌6月19日にはザラ場で340円の高値をつけて買値の5割アップ以上となりました。また、引値も340円と買値の3割以上アップとなりました。そこで、その翌日の6月20日の朝寄り付きで7月限のプット10500円を売り返済しました。売値は335円でした。

    従って2002年2月限のプット買いにより
        335円−160円=175円
    の売買差益が得られました(手数料、税金は除く)。

  • 日経平均株価の変動幅
    プットを売り決済した6月20日朝寄り付きの日経平均株価は10467円でしたから、この間332円の値下がりとなりました。150口では49800円となります。

    それに対し、プット買いによる値上がり幅は上記のように175円ですので、値上がり益としてはその1000倍で175000円となります。
    プット買いによる値上がり益によって、ETF現物の下落分が十分にカバーされたのがわかります。

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