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  紅みつまたの花

紅みつまたの花

 私どもが住んでいる東京都世田谷区には、江戸時代後期から明治にかけての農家を再現した「民家園」が二ヶ所あります。
3月の中ごろ、その一つ岡本民家園の近くの畑で、鮮やかなだいだい色の大きな花が咲いているのを見つけました。近寄ったところ、以前見たことのある和紙の原料ミツマタの花であるのがわかりました。

岡本民家園では和紙の紙すきを指導する教室もしているので、そのために必要なミツマタをこの畑で栽培しているのでしょう。ミツマタを漉いた紙は、表面が非常に滑らかで柔軟性に富んでいるので、一万円札や証券用紙として利用されます。

ミツマタの花は、黄色あるいはだいだい色の小さな花が集まってかなり大きな球状となるのが特徴です。もくれん、桜が咲く前の春先、その寒さを吹き飛ばすように、畑いっぱいに球形の大きな花が華やかに咲き誇ります。

誰でも毛糸のまりのようなこの花を見ると、春の到来を感じずにはいられません。特に、赤みの強いだいだい色をした紅ミツマタの花の愛らしさは格別で、見ているだけで心が弾むのを覚えます。

     弾みおり
         紅みつまたの
             毛糸まり




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